現在、浜田山病院リハビリテーション科は、理学療法士10名、助手4名のスタッフにて治療をおこなっています


主な対象疾患は、骨関節疾患、慢性腰痛、四肢奇形・切断、脳性麻痺、などです。
高齢者に多い、大腿骨頚部骨折を例にお話しますと、骨折した患者様が来院されると症状や レントゲン所見などから医師との話し合いにより、手術療法または、保存療法が選択されます。
大腿骨頚部骨折において、骨癒合(骨がくっつく)するのに約12週間(3ヶ月)程度かかります。

ここで問題が発生します。
保存療法を選択した場合、骨折部を約12週間動かすことはできません。
(動かすと骨折部が離開、ずれる可能性があります)
つまりベッド上での安静が原則となります。

高齢者が12週間ベッドで寝ていたら"寝たきり""認知症(痴呆)"となる可能性があります。

このため骨折や手術方法などにもよりますが、手術療法が選択され骨折部をプレートなどで 固定することにより、早期離床が可能になります。
このように患者様の年齢や生活背景などを考え最良の道が決められます。

実際の治療プログラム

[ 大腿骨頚部骨折のプログラム ]

  1週間目   ベッド上でのリハビリ
  2週間目   平行棒内での歩行訓練(1/3荷重)、車椅子練習
  3週間目   全荷重歩行、日常生活練習
  4週間目   退院

手術した翌日からリハビリが開始されます。

1週間目まではベッド上で骨折した部分を含めて筋力訓練が始まります。
これは手術により骨折部が強固されているからこそできることです。

2週間目には、歩行が開始となります。
最初は平行棒という手すりにつかまり骨折部に全体重がかからないようにし、60kgの患者様では20kg(1/3)が目安としておこなっていきます。

また、同時に車椅子を覚えてもらい病棟において生活を自立してもらいます。
3週間目は、筋力の回復・獲得にともない、支えなしで自立歩行してもらい、家庭復帰に向け日常生活場面を想定したリハビリとなります。
(階段歩行や入浴などあります)

そして、約4週間(1ヶ月)で退院となります。


以上リハビリテーションの流れをお話させて頂きました。
そのほか医師とは、患者様に予期せぬことがあった時や少なくても週1回、看護師とは患者様の病棟での生活自立度について週2回カンファレンスをしています。
このように、1人の患者様を入院前と同様の生活に戻ってもらうことを願い、多くのスタッフで支えています。

浜田山病院では人工股関節、臼蓋回転骨切り術、人工膝関節、人工骨頭等、特殊な症例を数多く行なっております。
よってそれぞれの症例に対して卓越した技術を持つ理学療法士が患者様に丁寧な施術を一生懸命行なっております。

リハビリ室は大変広く、清潔感が溢れております。
若いスタッフが笑顔でお迎えいたしますので、是非一度足を運んでみてください。